失業保険の給付日数は離職理由で変わる|45歳以上は最長330日

失業保険の給付日数は離職理由で変わる 仕事をやめたら
失業保険の給付日数は離職理由で変わる

会社から辞めてほしいと言われた。でも離職票-2を見たら「自己都合」になっている。45歳を過ぎてこの状況だと、不安になりますよね。実は45歳から59歳は、離職理由によって失業保険の給付日数の差がいちばん大きくなる年代です。この記事では、日数を左右する書類の集め方と、離職理由に納得できないときにハローワークで異議を伝える手順を整理します。

失業保険の給付日数を決める離職票-2の離職理由欄を見比べる手元

45歳以上の失業保険の給付日数は?会社都合なら最長330日

45歳以上60歳未満で、会社都合の「特定受給資格者(とくていじゅきゅうしかくしゃ)」と認められると、給付日数は加入期間に応じて90日から最長330日です。自己都合だと90日から150日なので、加入20年以上なら差は180日になります。

判断の材料になるのは、会社が書いた離職票-2の離職理由です。内容が事実と違うなら、受給手続きの日にハローワークで異議を伝えられます。日数は厚生労働省・ハローワークが定める基準で決まります。

失業保険の給付日数に関わる必要書類は?一覧で確認

受給手続きに必要なものは、ハローワークの案内で次のとおり示されています。持っていく先は、住んでいる住所を管轄するハローワークです。会社の所在地ではないので注意してください。

45歳以上で会社都合を主張する人は、表の書類に加えて離職理由の証拠も準備します。中身は次の見出しで説明します。

書類の正式名称発行元入手方法
雇用保険被保険者離職票-1ハローワーク(会社経由)退職後に会社から届く
雇用保険被保険者離職票-2ハローワーク(会社経由)離職票-1と一緒に届く
マイナンバーカード各市区町村ない人は通知カード等と運転免許証等
写真2枚(縦3cm×横2.5cm)自分で用意毎回マイナンバーカードを示すなら省略可
本人名義の預金通帳またはキャッシュカード金融機関手元のものでよい
受給手続きの必要書類と入手方法
離職理由に異議があるときの失業保険の受給手続きの流れ

会社からもらう書類と自分で用意する書類はどう違う?

離職票-1と離職票-2は会社にしか出せない書類です。ただし離職票-2の離職理由欄は、会社側の認識で書かれています。ここ、見落としやすいところです。

そこで自分で集めておきたいのが、離職理由の証拠です。

  • 退職を勧められたメールや面談の記録
  • 解雇予告通知書や解雇理由証明書
  • 賃金が下がったとわかる給与明細
  • 長時間労働がわかるタイムカードの写し

第1回で触れた求職活動支援書は受給手続きには必須ではありません。ただ、会社都合で辞めた事情を示す資料の一つとして手元に残しておくと安心です。

離職票が届かない・なくした・理由が違うときは?

書類のトラブルはケースごとに動き方が違います。

離職票が届かないとき

まず会社の担当者に、手続きが済んでいるか確認します。それでも届かない場合は、住所を管轄するハローワークに相談してください。ハローワークから会社へ確認してもらえます。

離職票をなくしたとき

ハローワークで再交付を申し出られます。本人確認書類を持って窓口へ行ってください。

離職理由に納得できないとき

離職票-2の右側には、離職者本人が判断を書く欄があります。事業主が選んだ理由に対して「異議 有り」に丸をつけ、事実を具体的に書いて提出します。ハローワークは会社と本人の双方から事情を聞き、証拠をもとに判断します。最終的に決めるのは会社ではなくハローワークです。

加入期間がわからないとき

給付日数は加入期間で区切りが変わります。19年と20年では、会社都合なら270日と330日の違いです。転職歴がある人は、ハローワークで雇用保険の加入記録を照会できます。前の会社で失業保険を受け取っていない期間は通算できる場合があるので、窓口で確かめてください。

書類がそろったらハローワークで何をする?受給までの流れ

  1. 離職票-1に氏名や口座などを記入する(個人番号欄は窓口で記入)
  2. 離職票-2の離職理由を確かめ、異議があれば本人欄に記入する
  3. 住所を管轄するハローワークで求職の申込みと受給手続きをする
  4. 異議がある場合、ハローワークが会社と本人に事実を確認する
  5. 離職理由が決まり、受給資格と所定給付日数が決定される
  6. 待期7日間のあと、自己都合なら給付制限を経て支給が始まる

窓口では必ず「辞めた経緯」を聞かれます。日付と言われた内容をメモにして持っていくと、説明がぶれません。判断に納得できない場合は、さらに不服を申し立てる制度もあります。期限があるので、通知を受けたらすぐ窓口で確認してください。

期限はいつまで?受給期間1年と給付制限1か月

失業保険を受け取れる期間(受給期間)は、原則として離職日の翌日から1年です。所定給付日数が330日の人は、1年に30日を加えた期間になります。手続きが遅れて受給期間が過ぎると、日数が残っていても受け取れません。

自己都合の場合は給付制限(支給が始まらない期間)があります。2025年4月から原則1か月に短くなりました。

給付制限の期間は、手続きの日ではなく離職日で判断されます。3月末に辞めて4月に手続きしても、旧ルールの2か月です。また、異議の判断に時間がかかっても受給期間は止まりません。だからこそ、離職票が届いたら早めに窓口へ行ってください。

ケース給付制限
離職日が2025年4月1日以降原則1か月
離職日が2025年3月31日以前原則2か月(旧ルール)
5年間で3回以上の自己都合退職3か月
対象の教育訓練を受講給付制限なし
会社都合・特定理由離職者給付制限なし
自己都合退職の給付制限
45歳以上の失業保険の給付日数を会社都合と自己都合で比べた図

離職票-2で45歳以上がつまずきやすい欄は?

多くの方がつまずくのは次の3か所です。

  • 離職理由欄の番号。退職勧奨なのに「自己都合」の欄に丸がついていないか確認します
  • 具体的事情記載欄。「一身上の都合」とだけ書かれていたら要注意です
  • 本人の異議欄。署名だけして「異議 無し」に丸をつけると、会社の理由を認めた形になります

なお、特定理由離職者でも日数が会社都合と同じになるのは、契約が更新されなかった人など一部です。病気や介護で自己都合退職した人は、給付制限はなくても日数は自己都合の表(90日〜150日)になります。この場合は330日の対象になりません。

この後に必要になる手続き

  • 次回(第3回)は、失業保険を受けながら使える45歳以上向けの再就職支援を取り上げます
  • 1日あたりの金額を知りたい方は「失業保険はいくら?計算方法と給付日数の決まり方」へ
  • 退職後の健康保険は「国民健康保険の切り替え手続き|14日以内に出す書類と会社都合の軽減」で確認できます
  • 求職活動支援書とは?45歳以上が会社都合で辞める前に頼む書類

参考にした公式ページ


※本記事は2026年10月時点の情報です。制度は改正されることがあります。最新の内容は必ず公式サイト(厚生労働省・ハローワーク・日本年金機構)またはお住まいの市区町村でご確認ください。

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