退職金で確定申告が必要な人・すると得する人|20.42%は5年以内に取り戻せる

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退職金の明細を見て「思ったより税金が引かれている」と驚いた方、「自分は確定申告が必要なのか」と迷っている方は多いはずです。ここ、不安になりますよね。

退職金の税金は、会社に「退職所得の受給に関する申告書」を出したかどうかで扱いが変わります。この記事では国税庁の案内をもとに、退職日から逆算して何をいつまでに確認するか、確定申告が必要な人・すると還付を受けられる人を整理します。

退職金の源泉徴収票を開いて確定申告が必要か確認する様子

退職金の確定申告は必要?申告書を出したかどうかで決まります

「退職所得の受給に関する申告書」を会社に出していれば、退職金について確定申告は原則いりません。税金は源泉徴収(げんせんちょうしゅう)=支払いの時点で会社が差し引いて納める仕組みで、精算が終わっています。

出していなかった場合は、支払額の20.42%が一律で引かれています。この場合は確定申告で精算すると、差額が戻ることが多いです。還付申告(かんぷしんこく)=納めすぎた税金を返してもらう申告は、翌年1月1日から5年間できます。

このほか、年の途中で退職して年末調整を受けていない人、医療費控除などを使いたい人も、申告すると税金が戻る可能性があります。

退職金の確定申告はいつまで?退職日から数えた期限一覧

まず全体の日程を押さえておきましょう。法律上の期限があるもの、会社側の義務、自分で決める目安が混ざっています。

時期やること区分
退職日から14日以内退職金の明細と申告書の提出有無を確認目安
退職後1か月以内退職所得の源泉徴収票が届く会社の交付義務
翌年1月1日から還付申告の受付が始まる国税庁の定め
翌年2月16日から3月15日確定申告期間(納税が必要な人の期限)土日祝は翌平日
翌年1月1日から5年間還付申告ができる最終期限国税庁の定め
退職日から数えた退職金と税金の期限

退職から14日以内に確認したいこと|20.42%引かれていないか

健康保険や年金の切り替えと同じ時期に、退職金の明細も見ておきましょう。法律上の期限ではありませんが、早く気づくほど打てる手が増えます。

  1. 明細の「源泉徴収税額」を見る
  2. 支払額の20.42%になっていないか計算する
  3. 会社に申告書を出したか記憶があいまいなら、担当者に聞く

たとえば退職金1,000万円で申告書がなければ、204万2,000円が引かれます。退職金がまだ支払われていないなら、支払いまでに申告書を出せば確定申告は不要です。書き方はシリーズ1編で解説しています。

1か月以内に届く書類は?退職所得の源泉徴収票を確認

国税庁は、会社が退職後1か月以内に「退職所得の源泉徴収票」を交付するよう定めています。確定申告をするときの必須書類です。届いたら、支払金額と源泉徴収税額が明細と一致しているかを確認しておきましょう。

  • 退職所得の源泉徴収票(退職金の分)
  • 給与所得の源泉徴収票(その年の給料の分)

2つは別の書類です。多くの方が、1枚しか届いていないことに気づかずに申告の時期を迎えます。

届かないときは、まず会社に請求してください。それでも出してもらえない場合は、税務署に「源泉徴収票不交付の届出書」を出せます。年内に再就職するなら、前の会社の給与所得の源泉徴収票を新しい会社に出すと、年末調整で給料分の精算をしてもらえます。

翌年以降でよいこと|確定申告で還付を受ける人と手順

ここからは急ぐ必要はありません。還付申告は翌年1月1日から出せます。

確定申告すると税金が戻るのはどんな人?

  • 申告書を出さず、20.42%を引かれた人
  • 年の途中で退職し、年末調整を受けていない人
  • 医療費控除や、退職後に払った国民年金・国民健康保険の社会保険料控除を使いたい人
  • 退職した年の給料が少なく、控除を使い切れない人(退職所得も含めて申告すると戻ることがあります)

必要な書類とe-Taxでの入力箇所

手元に退職所得の源泉徴収票、給与所得の源泉徴収票、マイナンバーカード、還付金の受取口座、控除の証明書類を用意します。

  1. 国税庁「確定申告書等作成コーナー」で所得税の申告書を選ぶ
  2. 給与所得を源泉徴収票のとおり入力する
  3. 「分離課税の所得」から退職所得を選び、支払金額・源泉徴収税額・勤続年数を入力する
  4. 控除を入力し、還付口座を指定する
  5. e-Taxで送信するか、印刷して税務署へ提出する

期限を過ぎたらどうなる?還付は5年、納税ありなら加算税

還付申告だけなら、5年以内に出せば遅れによる不利益はありません。2026年中に退職した方なら、2031年12月31日まで出せます。ただし5年を過ぎると、納めすぎた税金は戻りません。源泉徴収票をなくした場合も、会社に再発行を頼めば間に合います。

注意したいのは、退職金以外に所得があって納税が必要になる人です。確定申告期限を過ぎると、無申告加算税や延滞税がかかることがあります。割合は国税庁の公式サイトで確認してください。

申告した後に計算間違いに気づいたときは、「更正の請求(こうせいのせいきゅう)」=申告内容を直して税金を返してもらう手続きで救済されます。法定申告期限から5年以内です。

確定申告が不要な人・しても戻らない人は?

ここだけは押さえておいてください。次の方は、退職金について確定申告をしなくてかまいません。

  • 申告書を出し、退職所得の源泉徴収票の税額がそのまま確定している人
  • 退職金が退職所得控除の範囲内で、税金がかかっていない人
  • 年内に再就職して年末調整を受け、ほかに使う控除がない人

この場合は対象になりません。源泉徴収票の源泉徴収税額が「0」の方は、申告しても還付される所得税はありません(国税庁)。戻る税金がそもそもないためです。控除額の計算はシリーズ2編を参考にしてください。

関連する手続き

参考にした公式ページ


※本記事は2026年10月時点の情報です。制度は改正されることがあります。最新の内容は必ず公式サイト(厚生労働省・ハローワーク・日本年金機構)またはお住まいの市区町村でご確認ください。

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