内定が出てほっとした一方で、「再就職手当って、いつ何を出せばいいの?」と焦っていませんか。この手当は、待っていても自動では振り込まれません。自分で申請して初めてもらえます。
シリーズ最終回の今回は、就職が決まってから出す再就職手当と、半年後に出す就業促進定着手当(しゅうぎょうそくしんていちゃくてあて)を、2つの期限を軸に順番どおり整理します。

再就職手当はいつまでに何をすればもらえる?
再就職手当は、就職日の前日までに失業保険(基本手当)の残りが所定給付日数の3分の1以上あればもらえます。3分の2以上残っていれば残日数の70%、3分の1以上なら60%です。早く決まるほど多くなります。
申請期限は就職日の翌日から1か月以内です。さらに同じ会社で6か月働き、給料が前より下がった場合は、6か月経過した日の翌日から2か月以内に就業促進定着手当を申請します。期限はこの2つだけ押さえてください。
再就職手当のもらい方は6ステップ|どこで・何日以内に出す?
流れは、内定から半年後の定着手当まで全部で6ステップです。再就職手当の申請はステップ4、就業促進定着手当はステップ6です。
ここだけは押さえておいてください。最後の失業認定は就職日の前日までに受けます。失業認定とは、失業状態だったことをハローワークが確認する手続きです。入社日を決めるときは、この日程も一緒に考えましょう。
| 順番 | やること | どこで | いつまで |
|---|---|---|---|
| 1 | 採用証明書を内定先に書いてもらう | 再就職先 | 内定後すぐ |
| 2 | 最後の失業認定を受け、再就職手当支給申請書を受け取る | ハローワーク | 就職日の前日まで |
| 3 | 申請書の事業主証明欄を書いてもらう | 再就職先 | 入社後 |
| 4 | 再就職手当支給申請書を出す(窓口・郵送・代理人) | ハローワーク | 就職日の翌日から1か月以内 |
| 5 | 審査後、支給決定通知が届き入金 | ハローワーク | 審査完了後 |
| 6 | 給料が下がった人は就業促進定着手当を申請 | ハローワーク | 6か月経過した日の翌日から2か月以内 |

最初に用意する書類は?正式名称ともらう場所
再就職手当で使う書類は次のとおりです。
- 採用証明書:受給説明会で配られる「受給資格者のしおり」に入っています。内定先に記入を頼みます。
- 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知):受給資格が決まったときにハローワークで受け取ったものです。
- 失業認定申告書:最後の失業認定の日に出します。
- 再就職手当支給申請書:最後の認定の日にハローワークで渡されます。
就業促進定着手当では、就業促進定着手当支給申請書に加えて、再就職先の出勤簿の写しと給与明細(または賃金台帳)の写しを求められます。半年分の給与明細は捨てずに取っておきましょう。
ハローワークの窓口では何をする?場面別の手順
窓口に行くのは主に2回です。場面ごとに見ていきます。
就職日の前日まで:最後の失業認定
採用証明書と雇用保険受給資格者証、失業認定申告書を出します。窓口では就職日、勤務先、雇用期間を必ず聞かれます。ここで前日までの分の基本手当が確定し、再就職手当支給申請書を受け取ります。
入社後1か月以内:再就職手当支給申請書の提出
会社に事業主証明欄を書いてもらってから出します。働き始めると平日に行くのは難しいですよね。郵送や代理人による提出も認められています。郵送なら記録が残る方法を選ぶと安心です。
入社から6か月後:就業促進定着手当の申請
給料が離職前より下がった人だけが対象です。上限は「基本手当日額×支給残日数×20%」です。この支給残日数は、再就職手当をもらう前の日数で数えます。
再就職手当をもらえる人・もらえない人は?
ハローワークが示す主な条件は次のとおりです。
- 就職日の前日までの残日数が所定給付日数の3分の1以上
- 1年を超えて働くことが確実
- 7日間の待期期間(たいききかん)が終わってからの就職。待期とは、受給資格が決まった日から失業状態を確認する最初の7日間のことです
- 雇用保険に入る条件で雇われている
次の場合は対象になりません。
- 前の会社や、その関連会社に再就職した
- ハローワークで手続きをする前から内定が出ていた
- 就職日前3年以内に再就職手当か常用就職支度手当をもらった
- 自己都合などで給付制限がある人が、待期満了後1か月の間に、ハローワークや許可を受けた職業紹介事業者の紹介以外で就職した
就業促進定着手当は、6か月たたずに辞めた場合や、給料が下がっていない場合は対象外です。
| 就職日前日の支給残日数 | 給付率 |
|---|---|
| 所定給付日数の3分の2以上 | 70% |
| 所定給付日数の3分の1以上3分の2未満 | 60% |
| 3分の1未満 | 支給されない |
申請期限の1か月を過ぎたらもうもらえない?
期限を過ぎてしまうと不安になりますよね。厚生労働省は、1か月を過ぎても雇用保険の給付を受ける権利の時効(2年)の間なら申請できると案内しています。あきらめずに、まず管轄のハローワークに相談してください。
ただし遅れるほど、会社に証明を頼み直す手間が増え、入金も遅くなります。原則は1か月以内です。
もう1つ、特に注意してほしいのは、最後の失業認定を就職日の前日までに受けなかったケースです。残日数の確定や申請書の受け取りが遅れ、手続きが複雑になることがあります。内定が出たら、入社日より先にハローワークの予定を入れましょう。

再就職手当でよくある間違いは?45歳以上が見落とす上限額
多くの方がつまずくのは次の3つです。
- 自分の基本手当日額のまま計算してしまう:再就職手当の計算に使う日額には上限があります。2026年8月1日からは、離職時60歳未満で6,745円、60歳以上65歳未満で5,454円です。45歳以上60歳未満の基本手当日額は上限が9,110円なので、日額が高い人ほど見込みより少なくなります。
- 就業促進定着手当の上限を古い率で考える:2025年4月から、上限は再就職手当の給付率に関係なく支給残日数の一律20%になりました。それまでは40%または30%でした。
- 定着手当の申請を忘れる:再就職手当から半年以上あとなので、忘れやすい手続きです。入社日から6か月後の日付を、手帳に書いておいてください。
この上限額は毎年8月1日に見直されます。申請前に厚生労働省の最新の案内で確認してください。
あわせて確認したい手続き
- 内定が出た直後にやることは「失業保険の受給中に就職が決まったら|入社前日までにやること3つ」で確認できます。
- 再就職したあとの年金の切り替えは「再就職したときの年金手続き|会社任せでいい?口座振替は自分で止める」をご覧ください。
- 国民健康保険や任意継続をやめる手続きは「任意継続をやめたい時は?再就職・扶養加入で途中脱退する手続き」で解説しています。
- 求職活動支援書とは?45歳以上が会社都合で辞める前に頼む書類
- 失業保険の給付日数は離職理由で変わる|45歳以上は最長330日
- ハローワークの45歳からの転職相談|担当者制と無料キャリア相談の使い方
- 職業訓練で失業保険は延長できる?45歳からの延長給付と月10万円の条件
- 教育訓練給付金の対象条件は?在職中から使える3種類|45歳からの資格取得
参考にした公式ページ
- ハローワークインターネットサービス 就職促進給付
- 厚生労働省・ハローワーク 再就職手当のご案内(リーフレット)
- 埼玉労働局 ハローワーク 再就職手当の支給要件
- 厚生労働省 雇用保険の基本手当日額の変更
※本記事は2026年10月時点の情報です。制度は改正されることがあります。最新の内容は必ず公式サイト(厚生労働省・ハローワーク・日本年金機構)またはお住まいの市区町村でご確認ください。




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